Dip pen
書く機会が減り、書くことが少し特別なことになった今の時代。書きたいときに必要な分だけインクをつけてたのしめるつけペンこそ、これからのスタンダードアイテムでは?と考えました。さらには、使いたいペン先に切り替えることで好きなペン軸を使い続けられる…そんな道具が出来たなら。これからの時代にあったつけペンが出来上がりました。
Nib
Pen nib
一般的に流通しているペン先の多くは、漫画や絵を描くためのもの。そこでカジュアルに文字を書くためのペン先を開発しました。万年筆のような形が、インク保持力の高さと安定した書き心地を生み出します。一枚のプレートからつくられているので、洗浄も簡単です。
Metal nib
ガラスペンのように使えて、制作も供給も安定的なものを作りたい。たくさんの素材から検討して生まれた、金属製のペン先。独自で編み出した削り出しの形状が、字幅の自由さを生み出しました。文字を書くだけでなく絵を描くのにも向いています。
Glass nib
ガラスペンをもっと気軽にしたいと生み出された、一本一本作家さんの手作業でつくられるガラス製のペン先。軽やかな書き心地とペン先がインクについたさまが魅力的で、文字を書くのにちょうど良い字幅です。
Nib holder
10年後も、その先も使い続けたいと思えるペン軸を作るために、手も心も喜ぶものを追求しました。いつまでも愛着をもてる素材、握って収まりのいい太さや形。長さは鉛筆と同じ7インチ。初めて握った瞬間から手にしっくり馴染みます。世界中のいろいろなペン先が付け替えできる規格のアタッチメントを採用しているので、どんな書く気分にも寄り添い、書く人とともに豊かな時間を積み重ねていきます。
山桜
日本の山に古くから自生する広葉樹。丈夫さと加工性の高さ、時とともに色の深みが増していくことから、昔から家具によく使われる木材です。中心は赤みが強く、外側は白みの強い木そのものの色味を生かした軸を2種つくりました。
漆
歴史ある高岡漆器で有名な富山県・高岡市の工房にて、「拭き漆」と呼ばれる手法で塗り上げています。木地をより長持ちさせつつ山桜の木目を一層引き立てる、永く使う道具のために選んだ仕上げです。
藍染
伝統的な草木染めである藍染。木は染め上げるのが難しく、工房と試行錯誤して染め上げた濃紺は、永く使うほどに味わいが深まっていきます。表面はミツロウで仕上げ、自然な艶を出しています。
アルミ
山桜軸と同じ形状にアルミを削り出してつくった軸。金属のソリッドな印象と、やわらかさを兼ね備えるアルミだからこそ、異素材と合わせた時の相性も良いと考えました。表面は手で研磨し、マットさと優しい質感を出しています。